今回は若手技術者の皆さんに向けて、最新のAI技術を駆使して、視覚と聴覚を同時にハックする、超クリエイティブな世界へご案内します。
今回使うのは、画像生成AIのMidjourneyと、音楽生成AIのSUNOです。
「え、MidjourneyとSUNO?どうやって組み合わせるの?」
そう思った方もいるかもしれません。 この2つのAIを組み合わせることで、画像が動き出し、その映像にぴったりのサウンドが生まれる。 そんな、まるで魔法のようなクリエイティブな体験を皆さんと一緒に探求していきます。
この記事は、こんな人におすすめです。
- AIを使った新しい表現方法に興味がある人
- Midjourneyは使ったことがあるけど、次のステップに進みたい人
- SUNOで手軽に音楽を作ってみたい人
- プログラミングは苦手だけど、クリエイティブなことをしてみたい人
さあ、AIの無限の可能性を秘めた、創造の旅に出発しましょう!
1. Midjourney “Loop”機能って何?
まず、今回の主役の一つ、Midjourneyの**「Loop」機能**について解説します。 Midjourneyは、テキストから画像を生成するAIですが、静止画だけではなく、まるで短いアニメーションのような映像を作ることができます。 それが「Animate」機能です。
その時、--loop
を使えば、まるでSF映画のワンシーンのような、幻想的で、無限に続くアニメーションが生まれます。
ポイント:
--loop
を使うと、動画がシームレスにループ再生されます。
2. SUNOって何?手軽にBGMを創る魔法のAI
次に、もう一つの主役、SUNOについて解説します。 SUNOは、テキストを入力するだけで、ハイクオリティな楽曲を生成してくれるAIです。 プログラミングの知識はもちろん、作曲の知識すら必要ありません。 「こんな曲が欲しい」というイメージを言葉にするだけで、AIが素晴らしい音楽を創ってくれます。
使い方は超簡単:
- SUNOのウェブサイトにアクセス
- ログイン後、「Create」をクリック
- 「Enter a description of what you want to hear」に、曲のイメージをテキストで入力
- 「Generate」をクリック
これだけで、SUNOが2つの異なるバージョンの曲を生成してくれます。 例えば、Midjourneyで作ったサイバーパンクな映像に合わせて、こんなテキストを入力してみましょう。
SUNOのプロンプト例:
A slow, atmospheric electronic track with a futuristic, melancholic feel. The bassline is deep and resonating, and subtle synth pads create a sense of being lost in a big city at night. No vocals.
日本語でも大丈夫です。「夜のサイバーパンク都市に合う、幻想的で少し悲しい雰囲気の、ボーカルなしの電子音楽」のように、具体的に書くのがコツです。 Sunoは、テキストから曲のムード、テンポ、楽器の種類などを読み取って、それに合った曲を生成してくれます。
ポイント:
- ジャンル指定: 「Rock」「Lo-fi」「Classical」「J-pop」など、ジャンルを指定すると、よりイメージに近い曲が生成されます。
- 楽器指定: 「Guitar solo」「Piano」「Synthesizer」など、使ってほしい楽器を指定することも可能です。
- ボーカル有無: 「No vocals」や「Male vocalist」など、ボーカルの有無や性別も指定できます。
3. MidjourneyとSUNOを組み合わせて、オリジナルの作品を創る
さあ、ここからが本番です。 MidjourneyとSUNO、この2つのAIを組み合わせて、唯一無二の映像作品と音楽作品を融合させましょう。 以下のステップで、簡単にオリジナルの作品が作れます。
ステップ1: Midjourneyで映像を創る
まず、Midjourneyで映像を生成します。 今回は、先ほどのサイバーパンク都市の例で進めましょう。
/imagine prompt: A futuristic cyberpunk city at night, neon lights, rain, high-tech vehicles --loop
生成された動画をダウンロードしておきましょう。 ダウンロードした動画は、Midjourneyのウェブサイトや、Discordのメッセージから直接ダウンロードできます。
ステップ2: SUNOでBGMを創る
次に、Midjourneyで生成した映像に合うBGMをSunoで創ります。 Midjourneyの動画の雰囲気に合わせて、プロンプトを考えます。
映像の雰囲気:
- 色調: 青、紫、ネオンカラー
- 雰囲気: 近未来、憂鬱、クール
- 動き: 雨、ゆっくりとした街の動き
この雰囲気をSUNOに伝えます。
A slow, atmospheric electronic track. Dark and cinematic with a hint of melancholy. Deep bass and synth sounds create a feeling of vastness and solitude. No vocals.
生成された曲の中から、お気に入りのものを選んでダウンロードします。
ステップ3: 映像と音楽を結合する
最後に、ダウンロードしたMidjourneyの動画とSUNOの音楽を結合します。 これには、無料の動画編集ソフトや、オンラインのツールが便利です。 例えば、以下のようなツールがあります。
- DaVinci Resolve (無料): プロ向けの本格的な動画編集ソフトですが、無料版でも十分な機能が使えます。
- iMovie (Mac): Macに標準搭載されている簡単な動画編集ソフトです。
- CapCut (PC/スマホ): TikTokなどで人気の、手軽に使える動画編集アプリです。
これらのツールを使って、Midjourneyの動画にSUNOの音楽を重ねてみましょう。 たったこれだけで、まるでプロが作ったかのような、クオリティの高い映像作品が完成します。
4. まとめ:AI時代のクリエイティブを楽しみ尽くす
今回は、MidjourneyとSUNOという2つの強力なAIツールを組み合わせることで、画像と音楽という異なるメディアを融合させる方法をご紹介しました。 AIの進化は目覚ましく、これまで専門的な知識やスキルが必要だったクリエイティブな活動が、誰にでも手軽に楽しめる時代になりました。
今回のテクニックは、あくまで一つの出発点に過ぎません。 例えば、以下のような応用も考えられます。
- アニメーション制作: Midjourneyで複数の画像を生成し、それらを連続させてアニメーションを作り、SUNOでBGMを付ける。
- ゲーム開発: ゲームの背景画像やBGMをAIで生成し、プロトタイプを素早く作る。
- プレゼンテーション資料: プレゼンの背景画像や、雰囲気に合わせたBGMをAIで作成する。
皆さんが持つアイデアと、AIの無限の可能性を組み合わせることで、想像もつかないような素晴らしい作品が生まれるはずです。 AIは「魔法の杖」ではありません。 私たちが持つクリエイティブな思考を、より簡単に、より速く実現するための「最高のパートナー」です。 ぜひ、皆さんの手で、新たな表現方法を探求してみてください。
参考情報:
- Midjourney公式サイト: https://www.midjourney.com/
- SUNO公式サイト: https://suno.ai/
- Midjourney Documentation: https://docs.midjourney.com/
- CapCut公式サイト: https://www.capcut.com/
おまけ
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