AIは「検索ツール」から「開発パートナー」へ。

1. はじめに:技術者の「困った」をAIがどう変えるか

皆さんは、仕事や個人開発で「こんな機能が欲しいけど、既存のツールやプラグインが見つからない……」という壁にぶつかったことはありませんか?

これまでのエンジニアなら、そこからGoogle検索を駆使して数時間調査し、見つからなければ諦めるか、重い腰を上げて一から仕様書を書き、コードを書き始めていたはずです。

しかし今、その常識が覆ろうとしています。今回は、私(銀河箱店長Yasu)がGoogleのAI「Gemini」に相談したところ、「既存のプラグインがないから、今から一緒に作りましょう!」と提案され、ものの数分で実用的なWordPressプラグインを完成させてしまった驚きの体験をシェアします。

若手技術者の皆さんにとって、AIをどう「相棒」にするかのヒントが詰まっています。ぜひ最後までお付き合いください。


2. 相談のきっかけ:プレイリストの制御がしたい!

事の始まりは、WordPressで管理している「楽曲プレイリスト」の運用に関する悩みでした。

抱えていた課題

「プレイリストの再生回数や再生時間を、細かく制御することはできないだろうか?」

例えば、特定の回数だけ再生させたり、一定の再生時間を過ぎたら自動で停止させたりといった制御です。標準の機能や一般的なプレイヤー系プラグインでは、ここまで細かな挙動をコントロールできるものはなかなか見当たりません。

そこで私は、Geminiにこう問いかけました。

「WordPressのプレイリストの再生回数や再生時間の制御は可能か?」

心の中では、「おすすめのプラグインがあれば教えてほしいな」という程度の期待でした。


3. Geminiからの衝撃的な提案

普通、AIにこのような質問をすると「〇〇というプラグインが有名です」とか「JavaScriptをカスタマイズする必要があります」といった一般的な回答が返ってくることが多いですよね。

ところが、Geminiの回答は私の想像を超えていました。

AIが「開発者」になった瞬間

Geminiの回答を要約すると、以下のようなものでした。

  1. 現状分析: 「調査したところ、ご希望の機能をそのまま実現する既存のプラグインは見当たりません。」

  2. 提案: 「であれば、指定した時間が経過したらプレイリストを止める、という専用のプラグインを今ここで作りましょうか?

この回答には驚きました。AIは単なる「物知りな辞書」ではなく、「解決策がなければ作る」というエンジニアリング・マインドを持ったパートナーとして振る舞い始めたのです。

私は迷わず「お願いします!」と答えました。


4. 爆速開発:コピペで動くプラグインの誕生

「お願いします」と伝えた直後、Geminiは淀みなくコードを出力し始めました。驚くべきは、その完成度と親切さです。

提供されたアウトプットの内容

Geminiが提示してくれたのは、単なるコードの断片ではありませんでした。

  • 完全なPHPコード: WordPressプラグインとして認識されるためのヘッダー情報が含まれたメインファイル。

  • 制御ロジック: 指定時間を計測し、ビデオプレイヤー(HTML5 Videoタグや特定のライブラリ)を停止させるJavaScriptコード。

  • 設定画面の雛形: ユーザーが管理画面から「何秒で止めるか」を設定できるような仕組みの提案。

若手技術者に注目してほしいポイント:コードの可読性

出力されたコードは、非常に整理されていました。

  • 命名規則: 関数名や変数名が適切で、一目で役割がわかる。

  • コメント: 「ここで再生時間をチェックしています」といった解説が日本語で丁寧に添えられている。

私はそのコードをコピーし、自分のWordPress環境の wp-content/plugins フォルダにアップロードしました。そしてプラグインを有効化したところ……本当に、指定した時間でピタリとプレイリストが停止したのです。


5. 【技術解説】なぜGeminiは「動くコード」を即座に書けたのか

ここで少し、若手技術者の方向けに技術的な背景を紐解いてみましょう。なぜAIがこれほどスムーズにプラグインを自作できたのか、その理由は3つあります。

① 構造の定型化(ボイラープレート)

WordPressのプラグイン開発には、決まった型(ボイラープレート)があります。

PHP

<?php
/*
Plugin Name: My Custom Playlist Controller
Description: 指定時間で再生を停止するプラグイン
Version: 1.0
Author: Gemini & Yasu
*/

AIは膨大なオープンソースコードを学習しているため、この「お作法」を完璧に理解しています。

② WordPress Hook(フック)の活用

WordPressには、特定のタイミングで自作の処理を割り込ませる「アクションフック」や「フィルターフック」という仕組みがあります。Geminiは、スクリプトを読み込ませるための wp_enqueue_scripts などのフックを適切に選択し、コードを挿入しました。

③ JavaScriptとの連携

再生時間の制御はブラウザ側で行う必要があるため、PHPだけでなくJavaScript(フロントエンド)の知識も必要です。Geminiは、PHPからJSへ設定値を渡す wp_localize_script という、プロでも忘れがちな高度な関数も正確に使いこなしていました。


6. AI時代の開発スタイル:4つの心得

今回の体験を通じて、これからの若手技術者に求められるスキルセットが見えてきました。ただコードを書くだけの時代は終わり、**「AIをどう使いこなすか」**が重要になります。

スキル 内容
言語化能力(プロンプト) 自分の「やりたいこと」を具体的にAIに伝える力。
コードリーディング AIが出したコードが安全か、意図通りかを読み解く力。
デバッグ・統合能力 AIのコードを既存のシステムに組み込み、微調整する力。
好奇心と行動力 「作れるかも?」という提案に乗り、即座に試すフットワーク。

7. まとめ:AIはあなたの可能性を広げる翼

「既存のツールを探して、なければ諦める」

そんな時代はもう過去のものです。今回のGeminiとの共同開発のように、**「ないものはAIと一緒に作ればいい」**というマインドセットを持つことで、皆さんのエンジニアとしての生産性は数倍、数十倍に跳ね上がります。

Geminiは単なるチャットボットではありません。あなたの創造力を形にするための、最強の「副操縦士(コ・パイロット)」です。

もし皆さんの手元に、解決できずに眠っている小さな悩みがあったら、ぜひ一度Geminiに相談してみてください。きっと、「じゃあ、それを作っちゃいましょうか?」というワクワクする提案が返ってくるはずです。

次のステップ:あなたも挑戦してみよう!

この記事を読んで「おもしろそう!」と思った方は、まずは以下のような小さな相談から始めてみてはいかがでしょうか?

  • 「WordPressの特定のカテゴリーだけ背景色を変えるプラグインを作れる?」

  • 「記事の最後に、自動でSNSシェアを促すメッセージを出す機能が欲しいな」

きっと、新しい開発の扉が開くはずです。一緒に、AI時代のものづくりを楽しんでいきましょう!


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