銀河箱店長のYasuです。

皆さん、最近「Gemini」という名前を耳にする機会が増えたのではないでしょうか? Googleが開発したこの次世代AIモデルは、従来のAIとは一線を画す「マルチモーダル」な能力で、私たちの働き方を大きく変えようとしています。

今回は、そんなGeminiの力を、誰でも簡単に体験できる「Gemini storybook」という機能を通じて、若手技術者の皆さんにも分かりやすく解説していきます。

そもそも「Gemini storybook」って何?

Gemini storybookは、GoogleのAIモデルGeminiを使って、誰でも簡単にオリジナルの絵本を作成できる機能です。

「絵本?技術者には関係ないのでは?」と思うかもしれませんね。しかし、この機能の裏側には、Geminiの核心的な技術が詰まっています。

従来のAIは、テキストはテキスト、画像は画像と、それぞれの情報を単独でしか扱えませんでした。しかし、Geminiは違います。テキスト、画像、音声といった複数の種類の情報を統合的に理解し、関連付けて推論することができるのです。この能力を「マルチモーダル」と呼びます。

Gemini storybookでは、このマルチモーダルな能力が存分に発揮されています。

  • プロンプト(指示文)というテキスト情報から、ストーリーを生成する。
  • 生成したストーリーの内容に合わせて、イラストという画像を自動で作成する。
  • さらに、そのストーリーを読み上げる音声まで生成する。

たった一つの指示から、複数の種類の情報を組み合わせて、一つの作品として完成させる。これこそがGeminiの「マルチモーダル」のすごさであり、私たちが今後向き合っていくAIの新しい形なのです。

Storybookで何ができるの?

Gemini storybookを使えば、以下のようなことができます。

  • プロンプトだけで絵本を生成: 「宇宙旅行に行くゾウさんの物語を作って」のように、作りたい絵本のテーマや内容を伝えるだけで、Geminiが10ページほどのストーリーとイラストを自動で生成します。
  • パーソナルな要素を取り入れる: 自分の持っている写真や、子どもの描いた絵などをアップロードして、「この写真の場所を舞台にした冒険物語を作って」のように指示することもできます。これにより、より個人的で思い出深い絵本が作れます。
  • 多様なアートスタイル: ピクセルアート、コミック、クレイアニメ、塗り絵など、様々なイラストスタイルを選ぶことができます。
  • 読み上げナレーション付き: 作成された絵本には、自動で読み上げ音声が付きます。視覚だけでなく聴覚でも物語を楽しめるので、プログラミング学習などにも応用できそうですね。

実際に使ってみよう!Storybookの使い方

このすごい機能を、実際に体験してみましょう。使い方はとてもシンプルです。

ステップ1: Geminiのアプリまたはウェブサイトにアクセスする

スマートフォンやタブレットのGeminiアプリ、またはパソコンのウェブブラウザからGeminiのウェブサイト(gemini.google.com)にアクセスします。

ステップ2: 「Storybook」機能を見つけて選択する

Geminiのメニューには、特定の機能に特化した「Gem(ジェム)」というメニューがあります。

  • モバイルアプリの場合、上部のメニューアイコンをタップして、[Gem] の中にある [絵本機能](または「Storybook」)を選択します。
  • ウェブサイトの場合も同様に、メニューからGemの一覧を表示して「Storybook」を選択します。

ステップ3: 絵本にしたい内容をプロンプトで伝える

テキストボックスに、作成したい絵本のテーマやストーリーを日本語で入力します。プロンプトは具体的であるほど、より希望に近い絵本が生成されます。

プロンプトの例:

  • 「5歳の男の子に、友情の大切さを教える物語を、主人公はゾウさんにして作って」
  • 「恐竜たちが暮らす不思議な森を舞台にした、冒険物語を作って」

ステップ4: 写真やファイルをアップロードしてパーソナライズする(任意)

プロンプト入力欄にあるファイル追加アイコンをクリックして、写真やドキュメントをアップロードできます。思い出の旅行写真や子どもの描いた絵を元に、物語を作成してみるのも面白いでしょう。

ステップ5: 絵本が完成するのを待つ

プロンプトを送信すると、Geminiがストーリーとイラストを生成し始めます。このプロセスは通常、1〜2分程度かかります。

ステップ6: 完成した絵本を楽しむ

絵本が完成すると、チャット画面にタイトルが表示されます。[開く] をタップすると、全画面で絵本を閲覧できます。自動で読み上げナレーションも付いているので、再生して楽しんでみましょう。

まとめ:可能性は無限大!

Gemini storybookは、一見すると子ども向けの機能に思えるかもしれません。しかし、その裏側にあるマルチモーダルな技術は、私たちのプログラミングやシステム開発、ドキュメント作成といったあらゆる分野に応用できる可能性を秘めています。

テキストだけでなく、設計図やワイヤーフレームの画像、ユーザーの音声フィードバックなど、複数の情報を統合して理解し、最適なコードや解決策を提案する。そんな未来が、すぐそこまで来ています。

Gemini storybookを通じて、ぜひGeminiのマルチモーダルな能力に触れてみてください。そして、この新しいAIが、あなたの仕事や生活にどのような変化をもたらすか、想像を膨らませてみましょう。

それでは、また次回の記事でお会いしましょう!

銀河箱 店長 Yasu

おまけ

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